ISBN:4575938904 コミック こうの 史代 双葉社 2004/04/28 ¥980

以前の日記に書いた「夕凪の街 桜の国」を読んで以来、すっかりこうの史代さんにはまってしまって買ってしまった。
(本当は1巻も読みたいのだけれど、在庫切れで手に入らない・・・。) 増刷が決まったようです!

この作品はインコの「ぴっぴらさん」と飼い主キミちゃんとの間のほのぼのとした日常が中心。

小さい頃インコを二羽飼っていた私には、思わずにやりとしてしまう仕草、やりとりが満載で楽しませて貰った。

またいつか飼いたいなぁって思ってしまった。

でも、ペットって、別れの時がすごく辛くって、もし将来的に環境が整っても躊躇してしまう気もする。

うちで飼っていたインコ達が亡くなったときも、わんわん泣いて大変だったのだから・・。

一方、私の姉は、結婚してから長年の夢であった、犬との暮らしを始めた。(ちなみにコーギー)

初めて姉の家で対面したとき、すごく大人しくて、なついてくれて、犬と遊んだことが無かった私にとって、こんなにも犬って可愛いのかと初めて知った。

・・・、
その時、将来結婚しなくていいから、犬だけは飼いたいと切に願っている自分がいた。

う〜ん、こんな自分ってヤバイんだろうな。

うでまクマ

2004年11月25日 読書
ISBN:457528730X 単行本 こうの ふみよ 双葉社 1997/11 ¥1,470

先日、模試を受けに地方都市へ行った時のこと。

駅前に立派な市立図書館があったので勉強しようと利用したのだが、一角に結構広めの絵本コーナーがあり、思わず入ってしまった。

そこで、先日の日記で紹介したこうの史代さんが絵を描いた絵本があったので読んでみた。

とても柔らかい美しい絵柄も魅力的だったけれど、描かれたテーマもなるほどなぁと思うものだった。

他にも「100万回生きたねこ」とか何冊か読んでみて、この年になって読む絵本の世界はとても新鮮に感じられ、考えさせられるものが多かった。

もっと普段、大人が絵本を読む機会がふえてもいいんじゃないかな〜って思った次第であります。

夕凪の街 桜の国

2004年11月19日 読書
ISBN:4575297445 単行本 こうの 史代 双葉社 2004/10 ¥840

先日、ふと手にした薄い本。

柔らかくやさしい線で描かれた絵柄が印象的な作品だった。

3つの短編で構成された一つのストーリーで、
最初の短編「夕凪の街」は原爆が投下されてから10年たったヒロシマの街が舞台。

あまり、マンガを丁寧に読まない私だが、何度も何度も読んでしまった。
読み直すごとに、描写の深さに気付かされる。
扉絵、口絵一つとっても、あとから意味がわかった(気がする)。

作者は「夕凪の街」の最後のページをさして、あとがきでこう綴っている。

「貴方の心に湧いたものによって、はじめて完結するものです。これから貴方が豊かな人生を重ねるにつれ、この物語は激しい結末を与えられるのだと思います。」

まさに、その通りなんだろうなと思う。

リンク先にも紹介されているけれど、まずは先入観なしに読んでほしいと思う、そんな本だ。

今日の日記は、誰かに薦めたくて書きました。

では、おやすみなさい。

聖(さとし)の青春

2004年11月13日 読書
ISBN:4062100088 単行本 大崎 善生 講談社 2000/02 ¥1,785

幼少より重い腎臓病を抱え、29歳で癌で亡くなった村山聖という棋士の一生を描いたノンフィクション。

リンク先でも紹介されているので、これ以上は省略。。

私は数年前にこの本を読んでいたのだが、
今日本屋に行ったら、「聖」というコミックをたまたま見かけ、
まさかとおもって手にしてみたら、この村山聖を描いた作品だったので思い出したのだ。

以前読んだとき、彼の生き方に何かしら思うことのあった私は、
家に帰ってきてからもう一度この本を読み直した。

名人への夢半ばにして倒れたこの「怪童」の一生を、
涙を流さずに読み進められなかった。

またいつの日か読み返すことがあるだろうと思う。
今日は、ウィスキーを片手に、久しぶりにBrad Mehldauのピアノを聴きながら書いています。

一人で飲むというのはどんどん内向的になってしまうので良くないとは思っているのですが、今日は昔読んだ本を手に取ってしまったので飲みたくなってしまった。

それは、学生時代、後輩の女の子と二人で飲みに行った時に教えてもらった本です。

どういう会話の流れだったか忘れたが、彼女に
「幸せって何だと思う?」と聞かれたとき、

・・・美しいものに触れているときに感じるもの
この「美しいもの」というのは自然の風景でもあるし、音楽でもあるし、絵画でもあるし・・・

・・・私もそう思ってた。「美」と言った人は初めてかも。

その時、紹介してくれたのがこのRollo Mayの”My Quest for Beauty”だ。

著者が美に対する興味を持った青年時代の事、美と愛と死の関連について、美の理論とその表現である美術について書かれている。

ドストエフスキーは「美は世界を救う」という謎めいた一句を残した。
ソルジェニーツィンは「しかし、だれが救われたのでしょうか?」と疑問を呈した。

著者はドストエフスキー同様、美が世界を救うことができると叫んでいるのではないか。

私自身の経験と重なる部分が当てはまるところがあって、以来、彼の作品を読むようになった。実存主義的なところが好きだったのかもしれない。

・・・、ところで、
この本を紹介してくれた彼女は、当時付き合っている社会人の彼氏(日本人ではない)にも「幸せって?」と質問したそうだが、
「お前と一緒にいられることだよ(はーと)」
「早く結婚しようよ、ベイべ」
と答えられ、価値観の違いに改めて気づいたそうだ。

マズローの5段階の欲求じゃないけれど、自分のおかれている状況によっては、私もそう答えてたかもしれない(笑)

外国人は、愛情表現が直球だなぁと感じた一瞬だった。

安楽病棟

2004年9月24日 読書
ISBN:4101288135 文庫 帚木 蓬生 新潮社 2001/09 ¥860

著者自身が再受験して医者になったことから、
私自身が親近感を覚えているのかもしれないが、
医療に関わる作品が多く、好きな作品も多い。

この作品は痴呆老人を収容する病院を舞台とした安楽死をめぐる物語である。

・・と、ここまで書いた時点で、なんとなく暗い内容がわかってしまいそうなので、
作品中に出てきたエピソードで印象に残った場面を紹介するにとどめときます。

主人公の新任看護婦が学生時代、
初授業で非常勤講師が言った言葉なのですが、

「看護婦はまず、誰よりも患者の傍にいる人です。
 看という字はどう書きますか?
 手と目から成り立っていますね。その二つで患者を護るのが看護です。」

と。

こんな講師の言葉に影響を受けつつ働き始めた主人公の老人介護の理想と現実。
そして裏で行われている病棟内の実験。

オランダにおける安楽死の実態を織り交ぜながらのノンフィクション気味な小説です。

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